キャビア辞典

塩分濃度の低いマルソルキャビアと飲みたいお酒

キャビア自体が旨味の完成形ですから、5%未満の薄味の生鮮キャビアは、正に日本料理の”ヒラメの昆布じめ”のような新鮮でお口の中に旨味が広がる雑味の無い美味しい魚卵です。

なので、お刺身と合うお酒と合わせれば、間違いありません。

その昔からキャビアに合うお酒は、ロシアのウオッカという定説があります。

原材料は、芋ですから、日本における焼酎とも似ています。

ロシアにおける長いキャビアの歴史には、塩分度合いの強いキャビアや固形状に固めた塩辛のような加工品などもあり、塩分に負けない強いお酒がマッチしたと思われます。

現在の高級キャビアである微塩蔵のフレッシュキャビアには、アルコール度が強いため、そこまでのインパクトは必要としないかも知れません。

白ワインには、亜硫酸が防腐剤として含まれることは良く知られています。

この亜硫酸が、時として魚臭さを醸しだしてしまうことがあります。

魚=白ワインの方程式がありますが、どちらかというとフレンチおけるバターやソースで魚肉にコーティングした料理等に合わせたものと考えられます。

鮮魚のお刺身、素材そのものを楽しむ為にワインを合わせることが正解とは言い難いです。

では、シャンパンやスパークリングワインは、どうでしょうか。

亜硫酸は含まれてはいますが、気泡がお口に広がりシャンパン自体の持つ豊潤な旨味が、キャビアの旨味の後に追ってくる楽しさがあり人気がありますし、魚臭さを一掃してくれる点も相性の良さの理由でしょう。

では、キャビアにマッチングする注目のお酒はと言いますと、やはり日本料理の調味料としても活躍する日本酒です。日本酒は、魚の旨味を引き立てるだけでなく、口内調合によりもう一つの味を作り出します。

冷、常温、燗の温度変化でも楽しめるだけでなく、キャビアにおいては、お米本来の旨味を調合させ、一気にキャビアの旨味を倍増させてくれます。

今、世界的に注目される日本酒とキャビアのマッチング。

特に、米と米麹だけで作られる「純米大吟醸」、25度とアルコール度数は上がりますが、火入れ前の「純米大吟醸・生酒」、純米大吟醸の清酒製造で残る酒粕を原料とした度数40度以上の「吟醸酒粕焼酎」等を冷や氷温で頂くマッチングは、世界のキャビア通に贈る最先端のマリアージュと言えましょう。

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